Prhythm☆StellA(プリズムステラ)プレオープンに参加してきました

Prhythm☆StellA(プリズムステラ) とは

株式会社ウェイブさんが新しく始められた、最新の3Dホログラム技術とAI技術で、魅力的な3人のアイドルと一対一でお話ができるエンターテイメント施設です。
「女神×アイドル」がテーマの新感覚エンターテイメント!との触れ込みで、ミニライブを見た後に個室でおしゃべりをして、好きな女の子と仲良くなる体験ができるサービスです。


『あなたの世界にヒロインを』Prhythm☆StellA コンセプトムービー

今回は先行体験会を行った後のプレオープンとのことで、実際にお金を取ってお客さんを入れるのは初めてのようでした。
ユメノグラフィアβ版のときもそうでしたが、私は「初物」が大好きなので初回と聞くと参加したくなる癖がありまして、プレオープン初日なら行ってみるかーみたいな感じで参加を決めました。

ちなみにプリステのことを知ったのは6月29日26時くらいです。Twitterのプロモーションで流れてきました。
その時の私は「AKB48VTuber版みたいなやつか(雑な理解)」と書き残していて、実際にそういうものなのか確かめてきましたので、お暇な方はご覧ください。

世界観

いきなり感想を書く前に、プリズムステラの世界観を知らないといけません。
とりあえず公式サイトのストーリーを引用して見てみましょう。

日本にやって来た女神
「クナト」「ミヅハ」「でんこ」――
信仰心が少ないこの世界で
彼女たちはほとんど女神の”力”を使えず、
貧困に苦しんでいた。

そんな彼女たちがたどり着いたのは
ひっそり営業中のとあるお店。

そこでお客さんと接するうちに、ほんの少しだが
”プラーナ”(信仰の力)を得ていることに気づく。

「そうだわ!私たちが
”アイドル”になって人気者になれば、
もっとプラーナを集められるわ!」

こうして彼女たちは、
さらに多くのお客さんと出会うために
『Prhythm☆StellA』を結成し、
アイドルとして布教活動を始めるのであった。

Prhythm☆StellA | プリズム☆ステラ 公式ホームページより引用

ということで、女神3人がプラーナ(信仰心)を集めるためにアイドルをやっている、と非常にわかりやすいストーリーです。
正直こういうストーリーのエロゲありそう。

女神(女の子)

クナト

https://p-stella.jp/wp-content/themes/specter/img/kunato.png?12
元気でちょっぴりツンデレ気味な女の子。
アイドルものでセンターポジションにいる子の性格ってこんな感じだよね、というテンプレイメージをそのままキャラクターにしたような性格をしています。

ミヅハ

https://p-stella.jp/wp-content/themes/specter/img/mizuha.png?12
みんなの頼れるお姉さん。
アイドルもので頼れるお姉さんポジにいる子の性格ってこんな感じだよね、というテンプレイメージをそのままキャラクターにしたような性格をしています。

でんこ

https://p-stella.jp/wp-content/themes/specter/img/denko.png?12
おてんばかつ気だるげな妹感ある女の子。
アイドルもので妹ポジにいる子の性格ってこんな感じだよね、というテンプレイメージをそのままキャラクターにしたような性格をしています。

一般客としての感想

ここからはやっとこさ本題に入ります。まずは一般客としての感想を書きます。

料金システムについて

1回の参加は本来3500円ですが、プレオープン期間中は特別価格が設定されており2500円で参加することができました。
ミニライブが7~10分、個室でのおしゃべりが約30分、その他システムの説明などで10分、合計50分程度の体験でした。
個室でのおしゃべり中にドリンクを1杯(というかペットボトル1本)頼めるのですが、これも料金の中に含まれています。

この料金設定が高いか安いかは皆さんの判断にお任せしますが、私としては後述する理由から満足度が低かったため同じ3000円ならユメノグラフィアに行った方がいいな、と思いました。

ミニライブについて


【試聴】スキの気持ち君に / Prhythm☆StellA

まず最初にライブ会場に移動して、彼女たちのミニライブを視聴します。
ミニライブでは事前に組み込まれた動き・声・表情などをパターン化して再生しているようで、若干会場を置いてきぼりに進んでいきます。
(Unity的に言ってしまうと、Timelineを組んで再生しているだけ…。)
ですがダンスのクオリティはちゃんとしており、キャラクターも可愛いのでノろうと思えばノれます。というか普通にノってました。
声も声優さんがしっかり当てており、MCのパターンも数種類あるらしいので良いのではないでしょうか。

個室でのおしゃべりについて

ミニライブの後は個室でのおしゃべりになります。
個室の雰囲気は下のツイートのような感じです。(実際はもっと暗いですが)
よくある透明ディスプレイ(上にモニター、正面に透明なガラス?)に女の子を表示させている感じです。

個室に入ったらまず最初に彼女たちを呼ぶ合言葉を言います。
すると3人がフワッと出現して「誰とお話しする?」みたいな感じで聞いてくるので1人を指名します。

会話内容はよくあるエロゲの知り合って数日、みたいな感じです。というかマジでエロゲをプレイしてる感覚。
そのためこちらが発言するタイミングは少なく、一方的に女の子から話されているという感覚が強かったです。

また途中ミニゲームが2個あるのですが、地味に難易度が高くて全然クリアできませんでした(ネタバレになるので内容は伏せます)。
どうも先行体験会での意見を取り入れて難易度を上げたようですが「いやそういうのは常連さんに対して徐々に上げていくものであって初見さんにいきなり難しい問題ぶつけても失敗するだけでしょ」みたいな オタク特有の早口 お気持ちが出てきます。

まあここまでは目をつぶれる範囲の問題なのですが、一番大きな問題が残っています。
声です。

何を隠そう、プリズムステラはAI TalkによるAI音声でおしゃべりを行います。
これが予想以上にAI Talkで、普段からVOICEROIDやCeVIOの発声を聞いている人からすると「うん、AI Talkってこんな感じだよね…」みたいな残念感があります。
会話している雰囲気から、内部でちゃんと機械学習して返答を考えているわけではなさそうなので、事前にセリフを決めているのでしょう。
セリフ決めてるなら声優さんに声当ててもらって欲しいなぁ、となります…。

ここまで散々エロゲっぽい感じで進めているのに、肝心のキャラクターボイスが機械音声だと魅力8割減です。
ここを割り切って楽しめるのならリピートするのでしょうが、それができるオタクは少ないでしょう。

おまけに私はこういった常設型チャットボットサービスが成功している例を知りません。
大昔からサービスが出ては消え、出ては消え、と悲しい運命を背負っているジャンルです。
大成することはないのではないでしょうか…。

店員さんについて

非常によく教育がされており、丁寧で良い人たちばかりでした。
個室でドリンクを頼んで持ってきてくださったときに「でんこちゃんまた失敗しちゃいました?」と聞いてくれるのは、世界観を保ったままより没入させてくれる良いアプローチだと思います。

唯一気になった点としては、ミニライブ開始前に「ライブ初めての方はいらっしゃいますか?」という問いに「はい」と答えたところ、「では周りの皆さんから楽しみ方を教わってください」とお客さんに丸投げだったのはどうなんだろう?と思いました。
軽くノリ方とか教えてくれてもいいじゃない…。

公式Twitterについて

余計なことを公式として呟くな💢 の一言に尽きます。
公式Twitterはお客さんが情報収集するための一番のツールですから、本筋と関係のないツイートはなるべく避けるべきと考えています。
最近はタニタシャープなど、面白いことを定期的にツイートする「ゆるい」公式Twitterも増えてきましたが、これは相当のセンスがないとユーザにウケません。

「Fallout76にハマって寝不足な店長だよん☆☆」とか「店長が今もっともしたいことはサンシャイン水族館のカワウソに触りたい」とか、それ個人垢で呟けよ、というレベルのツイートは面白くないのでやらない方がいいです。

装飾について

めっちゃ良かったです。
個人的に一番「助かる」となったのが、彼女たちの身長が壁にテプラで描かれていた点ですね。
これめっちゃエモくないですか?正直わくVでめっちゃやりたいです。
VTuberさん30人くらいの身長をガッと貼らないといけないので大変ですが…。

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これはテンションぶち上がって一緒に行った友人に撮ってもらった私です。
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これ以外にも、ロビーの雰囲気や個室までの廊下のカッコよさがめっちゃ良かったです。

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こういった装飾の仕方を見ると、その道のプロがしっかりとプロジェクトに入って組んでいるんだな、というのがわかって良いです。
それかまだ経験浅い人がこれをやっているなら自信つけて良いです。メッチャ良かったので売れっ子になるんじゃないでしょうか。

エンジニアとしての感想

キャラクター3Dについて

大きな破綻とかは見受けられませんでした。クオリティは非常に高く、これだけ綺麗なモデルだと仕事しやすいだろうなぁと考えてました…。
重箱の底をつつくようなことを言ってしまうと、ひざ裏のウェイトがちょっと残念なことになっているのと、クナトちゃんのソックス正面に小さな三角の切れ目が見えてしまっていました。
ですがこれらはジーーーーーーっと観察しないとわからないですし、クリティカルな問題ではないので別に直さなくてもいいんじゃない?みたいな気持ちになります。

ミニライブについて

制作された会社さんを見つけたのでツイートを貼っておきます。

個室でのおしゃべりについて

声について

AI Talkのデメリットが全てです。
こういったコンテンツの声は重要なので、本当に声だけはどうにかしてほしいです…。

細かいところの要望としては、自分の名前の発音を修正できるようにしてほしいです。
好きな女の子に呼ばれる名前の発音がおかしかったら(´・ω・`)ってなりませんか?
私のHNの読みは「カル→カル⤴」みたいな感じだと思う…?その発音が一番しっくりくる…?ので、それに合わせたいです。

最後のダンスについて

おしゃべりの終わり際にミニライブで歌ってくれた曲を、1番だけもう1度ソロで歌ってくれます。
この時にダンスもしてくれるのですが、ダンスモーションへの入り方が雑でした。
待機アニメーションからダンスアニメーションへのトランジションを短めに設定してそのまま、みたいな動きになってしまっていて、アニメーションとアニメーションの中間をチェックしていないのは残念です。

またダンス中は、3人用ダンスをそのままソロで使いまわしているので虚空を見つめていたりします。
3人の掛け合いをする部分はソロではお客さんを見つめる、とかの変化をつけてほしかったです。

Animation Riggingを使えば簡単にアニメーションを編集できますのでお勧めします。
え、使い方がわからない?私が共著で書きました本に使い方が載っているので、ぜひ購入して読んでください。

総評

総評としましては、全体的に高レベルでまとまっているのに声とおしゃべりで8割減点されている残念コンテンツ、という感じです。
どこに重点を置いて評価するのかで変わってくるとは思いますが、同じ女の子が次の瞬間変な機械音声で話しかけてきた、という体験は私にはダメージ大きかったです。

声が改善されればリピートしようかなと思いますが、たぶんユメノグラフィアに行った方がコスパ良いな、となって行かない未来が見えます。
こちらは機械の女の子が機械音声で対応してくれますが、ユメノグラフィアは曲がりなりにも現実世界の女性がアバターを着て生声で対応してくれています。
決められた返答を決められた声で楽しむか、生の人間の反応を生の声で楽しむか、同じ値段なら私は後者を選びます…。

おまけ

当日私が撮った写真をアップしておきます。
文中に使おうと思って入れるタイミングを逃したものがほとんどで、説明用に撮ったみたいな構図が多いですがご容赦ください。

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